一見、「樽型のどベーシックシェイプ」のダーツのように見えますが
後方のカット部が「多段テーパー」とでも言うような形状になっており
バレル最後尾から1段、カット部中央付近のカット幅が広い部分からもう1段という形で
傾斜の立ち上がりが設けられています。
(斜めからカット部を撮った写真がわかりやすい)
見た目にはそうでもないですが、握ってみるとこの傾斜が思いのほか存在感があり
かなりわかりやすく加力のポイントを明示してくれます。
立ち上がりをグリップ部に入れるダーツは
力は乗ってもその分リリースが難しくなる場合がありますが
このダーツの場合は実際は感じるほどキツイ立ち上がりでもないので
むしろ矢抜けはかなり良いです。
このグリップ部は、ちょっとした魔法です。
その分、若干指に対するインフォがうるさいのでグリップを力まないように注意する必要もあります。
しかし、何よりこのダーツのミソは「虚飾の無い飛び」だと思います。
押したら押しただけ、抜いたら抜いただけそのように
逆に、ヒネったりチビったりしたら、それもそのままそのように飛びます。
最近のダーツは「こんな投げ方でこんなに飛ぶの?」というくらい
とりあえず無条件で力を食ってぶっ飛んでいくものが多く、
何故それだけ飛んで、何故入っているのかをいつの間にか見失って
意識して投げていないと気づいたら投げ方ごと壊れていたりする場合があります。
とりあえず飛んでしまうダーツはそういう危険があります。
このダーツは投げていて、伸びた理由、落ちた理由、入った理由、外した理由が
「自分がどう投げたか」ときっちりリンクしているため
率直かつ正確なフィードバックがスローに結果として返ってきます。
これ以上に信頼できる性能は無いな、と感心しきりです。 【 投稿日:2012-05-04 】
先ず、持ってみた第一印象が「太っ!」です。
刻み等を入れていないためか、めっちゃでかいです。
グリッピングエリアがここまで太いダーツもなかなかないのではと思わされます。
グリップエンドのサンドブラスト加工ですが、
さらっとして、指の接地面が密着しないためか
矢のリリースを助長してくれ、
グリッピングエリアの太さを程よく緩和してくれます。
内部の構造は前作と同じくドセンターが薄〜く残っただけの
ほぼ中抜きのような形状で
変な偏りが無いためバランスは良いですが、
グリップ部の形状が大きく変わり、力を食うポイントが変わった分、
飛びといい、前作とはかなり味が違うバレルになっています。
とりあえず、手の中の存在感がかなりでかくなった印象ですが、
トータルで、案外ベーシックで優等生な印象。
よくよくシェイプを見てみると、結構オーソドックスだったり。
また、サンドブラスト加工の部分が、
微細な凹凸を埋めてしまわないためなのか
かなり薄いコーティングになっており、
ゴリゴリ削れていきます。
これはなかなか悲しいものがあります。 【 投稿日:2017-06-13 】